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フリーランス同士の結婚はやめた方がいい!? 異業種・同業種、それぞれのパートナーシップ

「稼ぎが安定しない」は、多くのフリーランスが持つお悩みではないでしょうか。

例え今月たんまり稼げたとしても、来月はどうなるかわからない…そんな不安定さゆえに、独身フリーランスの皆さんは、たとえそれなりに稼いでいても、結婚という責任ある決断に対して二の足を踏んでしまうかもしれません。

相手もフリーランスであればなおのこと、経済的な面だけでなく「相手の親に認めてもらえないのではないか」などと余計な心配をしてしまいがち。いつまでも同棲のまま結婚せずにいるフリーランスのカップルを、筆者も数多く見聞してきました。

ただ、フリーランスであることと結婚しないことは別の話です。

結婚に対する不安要素は、収入に限ったことではありません。少しでもリスクを避けたいならば、共倒れしない頼もしさを感じる相手を選べばいいこと。むしろパートナーとともに生きる幸せを励みに、より仕事をがんばるくらいでありたいものです。

そこで今回は、フリーランスであることをハンデに思わず、結婚という人生のターニングポイントを前向きに乗り越えていけるよう、諸先輩方のケーススタディを集めてみました。中には反面教師にしたほうがいいケースもありますが、参考になれば幸いです。

ケース1:ミュージシャン夫×エンジニア妻

F氏はミュージシャン。メジャーデビューもして精力的にライブ活動をしていますが、知名度的には「誰でも知ってる」ほどではありません。
当然ながら収入的にもおよそ家族を養えるとはいえず、ここ数年はコロナの影響でライブ活動も難しくなり、ファン向けのオンラインサロンを立ち上げたりYoutuber として楽器の演奏テクニック動画をアップしたり配信で投げ銭を得るなど、細々ながら創意工夫してなんとか収入を得ています。

対して彼の妻・G子さんは、フリーのシステムエンジニア。フリーとはいえ、大手IT企業の外注エンジニアとして長期契約(業務委託)で常駐しているため、収入は安定しています。さすがに額までは聞いていませんが、おそらく、いや間違いなく妻のほうが高収入でしょう。

「Fくんは、ミュージシャンとして、ずっと輝いていてほしいの」
元々ライブに足しげく通うファンとして出会ったG子さんは、結婚し妻になってもなお夫であるF氏を「推しメン」的に応援しています。金銭的なサポートも、ファンとしてミュージシャンへの「課金」する気分なら、不満は1ミリもないでしょう。F氏のほうも「世界で一番のファン」である妻の金銭的・精神的応援によりメンタルが安定し、心おきなく音楽活動に専念できているようです。

夫婦の数だけ幸せがあります。稼いだり養ったりするのが夫でなければいけないルールなどありません。
F氏とG子さんの場合、ふたりだけの絶妙なバランスが成立しています。推しがパートナーになるというドラマみたいな幸せ、実に羨ましい!

ケース2:バー自営夫×バー手伝い妻

バーを自営するH氏は、常連客だったJ子さんと結婚しました。それからは、J子さんもバーの客ではなくカウンターの内側に入り、グラス洗いや会計などを手伝っています。

結婚して6年。一見、仲睦まじく幸せそうなふたりですが、過去には経済的な理由で離婚の危機に瀕したこともあるとのこと。

そのバーにはJ子さん同様、イケメンの夫目当てで通っていた女性客が少なからずいたそうです。
売上に貢献している以上、結婚後も常連さんを排除するつもりのないH氏。J子さんはそんなH氏目当ての女性たちに嫉妬し、カウンターに入って仕事を手伝い、さりげなく女性客にマウンティングしていました。

次第にH氏目当ての女性客が来なくなり、売上は減ってしまいました。これはまずいと思ったJ子さんは、巧みなトークで男性客を喜ばせ、常連客を増やすことに成功しました。
売上が戻ったのも束の間、今度はH氏が焼きもちを妬く始末。結婚しているくせに、夫婦とも恋心をこじらせてますね(笑)

「で、どうやって解決したの?」
私の質問に、J子さんが答えました。

その後H氏はJ子さんの手伝いを辞めさせ、バーは再び女性客で賑わうようになりました。J子さんも独身時代に働いていた店(彼女は元々キャバ嬢でした)に復活。二本柱の収入で経済的には豊かになったものの、すれ違いからケンカが絶えなくなり、とうとう離婚秒読みに。

「だけどやっぱり、お互い嫉妬するほど手放したくなかったんですよね」
散々話し合った末、H氏とJ子さんは再び一緒に店をやることにしました。ただし、これまでとはやり方を変えることにしました。

「夫婦としてバーを経営していく」方法を模索した結果、J子さんは以前より興味のあったタロットを勉強し「占いもできるバー」へと業態を変更。SNSで集客をしたり、昼間の時間にJ子が占いイベントへ出張したりしてクライアントにお店の宣伝をするなどして、これまでとは違うタイプの客をバーへ誘導していきました。

バーのコンセプトを変えても、それで売上が上がれば生活が成り立ちます。今では男女問わず多くの常連客が口コミで客を呼び、バーも繁盛しています。

夫の仕事を妻が手伝う──商店などに多い自営のスタイルは、収入の柱が1本となってしまうため、売上が落ちれば共倒れしかねません。
しかし一緒に働くスタイルがふたりにとってベストならば、協力しあって売上をアップすればいいのです。「バー×占い」のように、掛け算で両方のニーズを満たすアイデアが軌道に乗ればいいですね!

ケース3:ライター夫×編集者妻

結婚相手との出会いで一番多いのは、職場や学校など同じフィールドの中。それはフリーランスにとっても例外ではありません。

組織に縛られず単独で仕事をしていても、身近な出会いは取引先など同業界の人。ライターにとって編集者を好きになるのは社内恋愛みたいなものであり、結婚へと発展するケースもわりとよく聞きます。

フリーの編集者であるK子さんは、自分が担当している媒体で連載しているフリーライターのM氏と仕事の相談をしているうちに親しくなり、結婚まで辿り着きました。

お互いの仕事をよく知っているのは、夫婦にとってはメリットです。締切前の大変さも理解しているし、場合によってはアドバイスをすることもできます。
しかし近い立場なだけに、一方の仕事が減ってしまったときは微妙な関係になりかねません。

連載が減り、営業活動するもなかなか仕事がもらえずにいたM氏は、ある日K子さんに相談しました。

「ね、K子のところでまた書かせてよ」

以前はM氏もコラムを書いていた媒体。しかし編集会議によりM氏の連載は終了していました。それはK子のせいではなく「もっと若い感覚のライターを」との方針から。だけどそれをM氏には伝えられずにいたのです。

いくら夫婦でも、強力なコネになるとは限りません。フリーで編集に関わっているK子にはキャスティングの決定権もなく、せいぜいライターを探している媒体に推薦するくらいしか、できることはないのでした。

「なんで俺を推してくれないんだよ」
推薦したけど通らなかった、と正直に告げたら、M氏はふてくされてしまいました。

「あくまで編集者の立場としてアドバイスしても、妻から言われるのは素直に聞けないみたいなんだよね……」
K子さんはため息をつきました。

世の中、生き残れるのは「進化している人」。
進化とは、変化しつづけること。フリーランスに限らず、助言やアドバイスを聞き入れる姿勢を持たなくなった人に進化は望めません。

「結婚」だって同じ。
タイミングやご縁を大切にし、その都度柔軟に対応するよう心がけていれば、不安定な仕事も結婚生活もうまくやっていけるのではないでしょうか。

ちなみに長年フリーランスで不安定な日々を送ってきた筆者は、ぶっちゃけ独り身のときよりパートナーがいるときのほうが、いろんな意味で安心して暮らせました。

双方フリーランスでも、夫婦とも無収入になるタイミングというのは滅多にないもの。常に「あるほうが助ける」スタンスで協力しあうことが、結婚生活を続けていくポイントです。

サーファーのごとく、人生の波に乗っていきましょう!

島田佳奈
東京都出身。跡見学園女子大学短期大学部生活芸術科中退。
2002年よりフリーのシステムエンジニア(ライスワーク)として独立。2005年より作家(ライフワーク)活動スタート。現在も二足の草鞋ライフを満喫中。
著書『人のオトコを奪る方法』(大和書房)『アラフォー独女の生きる道』(双葉社)他多数。AllAbout恋愛ガイド。
2度の離婚を経て、現在は再婚。横浜DeNAベイスターズファン、ガンバ大阪サポーター。
【公式サイト】https://kana-shimada.net/
【島田佳奈note】https://note.com/shimadakana


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