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心のままにアートと音楽に浸る一人の時間~NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO


2F中庭吹抜け

仕事も生活も価値観さえも、大きく変えたコロナ禍。先行きが見えない不安や、急激な変化への対応や決断など、緊張続きの生活は自分で思っている以上に、心身のストレスが蓄積されています。

「こんな時だから旅へ」と言いたいところですが、withコロナにおいては、感染状況や医療体制とのバランスも大切。刻一刻と状況が変わるため、なかなか旅計画が難しいという側面もあります。

そこで、しばらくは身近な生活圏内での旅を通じて、コロナ禍を前向きに生き抜くためのヒントを紹介したいと思います。遠出をしなくても、環境をちょっと変えることで、気持ちが大きくかわることも多いもの。非日常の刺激から新しいヒントやアイデアを得ることも多く、生活や仕事にもきっとプラスになるはずです。

今回は、2020年9月にオープンした「ノーガホテル 秋葉原 東京 (NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO)」を紹介します。

年末年始もGOTOトラベルの停止や、様々な呼びかけに応じて、遠出や帰省を自粛された方も多いことでしょう。でも……溜まった疲れは、ぜひ今年のうちにすっきりとして、新しい気持ちで新年を迎えたいもの。三密回避を徹底した宿泊施設でのおこもりステイなら、安全安心に疲れを解消できます。実は集中して仕事をするのにもいいので、日常使いにもおすすめです。

秋葉原で音楽とアートに包まれる

JR秋葉原駅を下車し電気街の改札へ。「これぞ秋葉原」という光景が広がり、少し戸惑いながらも進むと、そこだけ異空間のスタイリッシュなホテル「NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO」が現れます。NOHGA HOTELとしては、上野に続き2軒目となるホテルは「音楽とアートと食」がテーマ。館内は、本物だけが醸しだす心地よい空間が広がります。

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1階のレストラン「ピッツェリア&バー ノーガ」に一歩入ると外の喧騒とはまったくの別世界で、ゆったりとした時が流れます。グラスやお酒が並ぶバーカウンター、オープンキッチンにはイタリア直輸入というピザ釜の薪の炎も暖かに揺れています。

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バーカウンターには、スタッフと談笑しながらパソコンを開き、仕事をする人の姿もちらほら。フリーランスの方かな? なんだか気になる!(※真相はのちほど)。

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ウェルカムドリンクは、バーカウンターでのスパークリングワインが用意される。コインが引き換えというのもちょっとおしゃれ

ホテルのフロントは、レストランから吹き抜けで繫がる2階。エレベータで向かうと天井にユニークなスピーカーを発見! 

Taguchi_エレベーター

エレベータのスピーカーはタグチクラフテックとのコラボ

実は客室はもちろん、パブリックスペースにも(なんとトイレにも)、こだわりのスピーカーが置かれて、高品質の音が楽しめる。音楽好きな方には、たまらないことでしょう。

TRANSPARENT SOUND_トイレ

これがトイレのスピーカー! ストックホルム発のサステナブルオーディオ

秋葉原を訪れる訪日外国人旅行者をターゲットとするホテルとあって、2階にはDJブースやフットボールテーブルなどが置かれ、海外の映画のワンシーンのよう。海外旅行が難しい中、雰囲気だけでも海外を味わうのにもよさそうです。

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ちなみにフットボールテーブルは、ホテルオリジナルの特注だそう。本来は、DJブースを活用してパーティーやイベントを行うことも想定していたとのこと。コロナ禍の収束が待たれます。

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★フットボールテーブル1_TISTOU

フットボールテーブルは、選手のユニフォームにホテルのテーマカラーを用い、ホテルの名前も入った特注品

館内には、IDÉEの創始者である黒崎輝男氏も参画するキュレーションチームがセレクトした現代アートが飾られ、原稿が山積みの我が家から、一気に非日常のアートな世界へ。

★2Fフロント

迎えるスタッフの笑顔とホスピタリティも素晴らしい。自宅で仕事をしていると、リアルなコミュニケーションが枯渇し、チェックインのやり取りさえも貴重に感じられます。

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フロントに置かれたレンタルバイクが気になり聞いてみると、都市部を走るために開発されたtokyobikeのもので、今は1日500円でレンタルできるそう。三密回避と日頃の運動不足の解消に、上野やお茶の水までレンタルバイクで足を延ばしてみるのもよさそう。

話をしながら制服が素敵だなあとおもったら、こちらもジュンハシモトが秋葉原の街と日本の粋からインスピレーションを受けデザインしたものだとか。男性も女性もそれぞれに似合うデザインはさすがです。

Jesse Hogan1氏_フロント

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フロント前には現代アート、ショップでは、こだわりのアメニティも購入できる

こだわりのスピーカーで自宅を超えたおこもりを満喫

キーを受けとりさっそく客室へ。スダンダードなタイプは20平米前後とコンパクトですが、収納や間取りが工夫されているので広く快適に過ごせます。ベージュやブラウンなどのアースカラーでまとめられシックな客室は、光源やその影がポイントになり、アートでユニークな空間になっています。

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調度品ひとつひとつにも哲学があり、そのストーリーに寄り添い、紐解くのも滞在の楽しみになりそうです。

例えば真鍮製のティッシュケースや靴ベラなどは、国内の職人とコラボして製作をしている「シュロ(SyuRo)」が担当。

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お茶は、静岡県遠州にある、まるよ茶屋の煎茶とほうじ茶。電話の横のメモパッドは、私も仕事用のバックとして愛用する「マザーハウス」のもの。

バスアメニティ_OSAJI

バスアメニティはオーガニックブランド「OSAJI」。私は初めて利用しましたが、香りも使い心地よく、髪もしなやかになりとてもいい

ベッドはシモンズ社製、壁には49インチの大きなモニターを設置。モニターは角度が変えられるので、ソファでお茶を飲みながら、ベッドに横になりながら、どんな体制でも、大画面の迫力で映画なども楽しめます。

棚にはインテリアと音響を兼ね備えたGENEVAのBluetooth スピーカーもあるので、好きな音楽をこだわりの音響で楽しんだりと、過ごし方は自由自在。

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なお、ワンランク上の客室には、Bang & Olufsenのスピーカーが備え付けられる部屋もあるなど、音響設備がグレードアップ! 一人でくつろいだり、仕事をしていたりしている時間が、とても贅沢に過ごせそうです。

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(上から)デラックスルーム901号室(Bang & Olufsen)、同601号室(M's System)、デラックスツインルーム1001号室(VANDERSTEEN AUDIO)

レストランでリモートワークも◎

Wi-Fiも完備されているので仕事にもいいのですが、がっつり作業をするのには客室のテーブルはやや使いにくいかも。

そんな時には、1階のレストランがおすすめです。オールデイダイニングで、カフェメニューも充実。今回の滞在からは外れますが、1来店につき好きなドリンクを1杯無料で楽しめるサブスク(定額制サービス)も実施。こちらは月額3,800円から。

エスプレッソやデカフェ、ハーブティーなど好きなドリンクをテイクアウトでき、別途フードメニューを注文すればイートインでの利用も可能なのだとか。

最初に見かけたカウンターで仕事をしていた人々は、サブスクの常連さんとのこと。カウンターの下にはコンセントも付いており、PC作業も快適です。私も家から近かったら間違いなくジョインするのになあ。近くの方、こちらもおすすめですよ。

1F吹抜け


滞在でひとつだけ残念なのが、スタンダードな客室にはバスタブがないこと。海外の方はバスタブが好きじゃないので、このタイプ増えているのですよね。

トイレが広いと驚いていたら、脱衣所を兼ねていて、奥にシャワーブースがあるユニークな間取りでした。

天井にはレインシャワーが設置されているので、少し熱めのお湯を出して蒸気を充満させて、ミストサウナ風に楽しむと冬でも体が温まっていいですよ。

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スーペリア以上の客室にはバスタブも

チェックインをした時には、肩こりなどがひどく体調がいまひとつだった私。一晩ゆっくりと滞在して睡眠をとったら目覚めもすっきり。ベッドの寝心地も非常によかったです。さすがシモンズ! 身支度を整え朝食へと向かいます。

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オープンキッチンでは、朝五時から薪で火を入れるという窯もスタンバイOK。ソフトドリンクはフリー、卵料理は5種類から好きなものを選択します。最初に運ばれてくる菊芋のスープは濃厚で体が温まります。続いては、窯で焼き立ての大きなフォカッチャが乗ったプレート。

野菜、サーモン、チーズなどをフォカッチャに挟んでいただきます。デザートのヨーグルトと果物もあってバランスが良いのもうれしい。

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卵料理はエッグベネディクトをチョイス。見た目も味も圧巻の朝食は、ブランチとしての利用もOKのボリューム感です。食後はゆっくりと飲み物を頂きながら、一日のスケジュールをたてるのもいいのでは? 

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映画を見たり、ゴロゴロしたり、仕事をしたり……同じことをするのでも、家とは違い洗練された心地よい空間だと、癒され度も大きく異なるのを実感。人恋しくなったらスタッフとの会話を楽しめるのも利点です。

気になるお値段は、朝食付きのシングル利用で10,000円~。年末年始もGo To利用停止になった為の期間限定価格で8,000円程度なので、帰省や遠出を諦めた方も気分転換に籠って過ごすのには良いのでは? 

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2人で利用の場合も価格はあまり変わらない

ツインの客室もあり、ダイニングからはピザのルームサービスもOK。親しい人と語らいながらのお籠りもよさそうです。レストランは朝食、ランチ、ディナーとそれぞれ外来からの利用も可能。過ごし方の選択肢として検討してみてはいかが?

自宅から一歩飛び出したおこもり旅。

旅の新しい形が始まりそうですね。

■ノーガホテル 秋葉原 東京 (NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO)
 HPはこちら
※レストランも年末年始は通常営業

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■旅行ジャーナリスト 村田和子
「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド🄬」を提唱。著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。50歳を迎え、現在は「人生100年時代を楽しむ旅」を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年よりNHKラジオ「Nらじ」月一レギュラー。

トラベルナレッジ 代表
HP:旅ブログ

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