モリサワ、1500書体のフォント使い放題 在宅勤務容易に
書体制作大手のモリサワ(大阪市)は1500書体以上のフォントを好きなだけ利用できるクラウドサービスを発売すると発表した。10月4日のリリースを予定する。ユーザーライセンスを採用することで、パソコン2台まで同じサービスが利用できるようにした。会社と自宅のパソコンで同じフォント環境で作業を進めることができ、在宅勤務でも一段と利用しやすくした。
新サービス「Morisawa Fonts(モリサワフォンツ)」は同社の主力サービスであるフォントライセンス製品「MORISAWA PASSPORT(モリサワパスポート)」の書体ライブラリーを引き継いだクラウド型のフォントサービス。オフィスと自宅で異なるパソコンを使う場合でも、同一アカウントでログインすることで同じサービスを利用できる。モリサワパスポートではパソコン1台のみでの利用に制限されていた。
すべてのフォント・機能が利用できる「スタンダードプラン」は、リリース後1年間は1ライセンスあたり4万8180円。契約期間は1年となる。他社のフォント含め1500書体以上が使い放題となる点をアピールする。5書体のフォントが無料で試せる「フリープラン」も用意した。
印刷業界やデザイン業界に属する法人や個人デザイナーだけでなく、副業として動画制作やグラフィック作成を行う個人など幅広い需要を見込んでいる。
ウェブサイト上でフォントをインストールでき、異なるデバイスでもログインすることで同じフォント環境の利用が可能。制作物やプロジェクトに合わせたフォントを選んでまとめられるコレクション機能も搭載する。従来必要だった毎年の更新手続きも不要となる。
新サービス発売に伴いモリサワパスポートは2028年度にサービスを終了する。同社は今後も新たなプランの拡充やフォント、機能の追加を検討していく。
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