プロ人材の活用企業は3割、社内人材不足で 民間調査
新規事業やデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略などをプロのフリーランス人材に依頼するケースが増えている。みらいワークスが発表した調査結果によると、フリーランスのプロ人材を「活用したことがある」企業は3割に上った。事業環境の変化は激しく、スピード感を持って成長するには外部人材の活用が欠かせない。
調査は1月上旬にインターネットで実施した。従業員1000人以上の製造業と500人以上のその他・サービス業の経営者や管理職1000人から回答を得た。
フリーランスのプロ人材を「活用したことがある」と回答した割合は30.7%となった。2022年1月の前回調査と比べて14ポイント上昇した。
活用する理由(複数回答)は「社内に該当スキルや知見を持った人材が不足している」が71%と最も多かった。「第三者の外部視点を取り入れてイノベーションを推進する」(42%)や「正社員採用が難しいため採用までの代替」(36.2%)などがあがった。
DX戦略やデジタル関連の新規事業などを担う専門人材は獲得競争が激しい。プロ人材を活用している内容(複数回答)については「システム設計・開発・導入」の40.1%が最多で、「事業企画(新規事業)」(37.7%)と「DX推進」(32.2%)が続いた。
同社の担当者は「プロ人材の活用に関心を持つ経営者が増える一方、業務管理の難しさなどの課題もある」と指摘する。「従来のプロパー(生え抜き)社員だけでの事業成長には限界がきている。フリーランスのプロ人材の活用は今後さらに進む」と話している。
(加藤彰介)
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