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年収1,000万円以上フリーランスの調査結果、「専門スキルのスキルアップ」で半数以上が5年以内に年収1,000万円を突破

2023.09.11 Mon

株式会社日本デザインは9月5日、年収1,000万円以上のフリーランスに関する実態調査の結果を発表した。約6割が5年以内に年収1,000万円超えを達成しているという実態が明らかとなり、高年収を達成したフリーランス人材の多くは「専門スキルのスキルアップ」を優先的に取り組んでいるということがわかった。

フリーランスの年収実態

フリーランスとしての活動は、多くの人々にとって魅力的な選択肢となっている。自由な働き方、特定の場所や時間に縛られない柔軟性、そして独自の専門性やスキルを最大限に活かすことができるためである。しかし、実際にフリーランスとしてどれだけの収入を得ることができるのか、その実態はあまり知られていなかった。今回の調査は、そうした背景から実施されたもので、フリーランスとしての収入の実情や、高収入を得るためのポイントを明らかにすることを目的としている。

フリーランスに転身してからの年収の実態を示すデータによれば、フリーランスに転身してから「3年以内」に年収1,000万円を超えたと答えた人が40.0%であった。さらに「5年以内」に超えたと答えた人が19.0%となっており、合計で約6割の人が5年以内に年収1,000万円を超えていることが明らかとなった。短期間での高収入の実現が可能だと確認されたことから、これからフリーランスとしてのキャリアを考えている人々にとって、大きな魅力となるであろう。しかし、高収入を得るためには、独自の専門性やスキルの向上が不可欠であるようだ。

5年以内に約6割が年収1,000万円を突破

年収1,000万円以上を稼ぐフリーランスの成功ポイント

年収1,000万円以上を達成するためにフリーランスが取り組んだ主な活動として、「専門スキルのスキルアップ」が60.0%で最も多く、次いで「クライアントからの信頼を得るための実績作り」が22.0%であった。また、「専門スキル以外のスキルアップ」も21.0%という結果となった。専門的なスキルの向上とクライアントとの信頼関係の構築が、高収入を得るための重要な要因であることが伺える。

専門スキルの向上を優先的に取り組んだフリーランスが6割

年収1,000万円を超えるまでに、約6割のフリーランスが何らかの苦労を経験したと回答した。具体的な数値としては「かなり苦労した」が23.0%、「やや苦労した」が32.0%であった。フリーランスとしての高収入を追求する道のりが容易ではないことを示している。

約6割が年収1,000万円を超えるまでに苦労を経験

年収1,000万円を超えるまでの苦労として、最も多くの人々が挙げたのは「人脈づくりや商談機会の獲得」で、52.7%の回答があった。また、「安定した案件の確保」が47.3%、「継続可能なクライアント関係の構築」が34.5%と続く。フリーランスとしての成功のためには、人脈の構築や安定した案件の獲得が不可欠であることがわかる。

人脈作り、安定した案件の確保などが欠かせない

フリーランスとして独立するためにスクールに通った経験があるかという質問に対して、「ある」と回答した人は16.0%、「ない」と回答した人は84.0%であった。スクール選びの際の重視点としては、最も多くの人々が「現役で活躍されている方が講師である」と回答し、68.7%となった。次いで「専門的なスキル以外も習得できる」が43.8%となった。

独立のためにスクールに通うのは少数派
スクール選びでは現役で活躍する講師が重視される

経済産業省の調査でもフリーランスには“専門性”が重要だと示されている

経済産業省が公開している資料『「雇用関係によらない働き方」をめぐる企業の取組みについて』によると、フリーランス人材の活用は、多くの企業で注目されている。その背景には、高度なスキルや専門知識を持つフリーランス人材が、特定のプロジェクトや業務での付加価値を高めるという期待があるとされている。

経済産業省の資料ではフリーランス人材に求められる能力やスキルは「専門性に関するスキル」が43.5%と最も高く、株式会社日本デザインによる調査結果と重なる部分が確認できる。企業がフリーランスに求めていることを理解し、優先的に進めることで年収1,000万円を戦略的に達成した人材が多いと読める内容だ。

「専門性に関するスキル」以外には、次いで「問題解決能力」が36.1%と続く。フリーランスとしての独立した立場から、多様な問題に対して柔軟かつ迅速に対応する能力が評価されていることを示している。また、「人脈・ネットワークを構築するスキル」が25.9%、「交渉力」が23.1%と、ビジネスの現場での実績や信頼関係の構築に関連するスキルも高く評価されている。特にフリーランスとしては、多様なクライアントや業界の人々との関係性を築き上げ、ビジネスチャンスを掴むためのスキルが不可欠といえるだろう。

ただし業種や企業規模によっても、求められるスキルには違いがあることが確認されている。例えば、製造業の企業では「問題解決能力」「コミュニケーション」「タイムマネジメント」を重視する傾向があるが、流通・サービス業の企業では「事業運営に関する財務・会計や税務の知識・スキル」、「コミュニケーション能力」が特に評価されるようだ。また、企業規模による違いも見受けられ、例えば100~300人規模の小企業では「プレゼンテーションスキル」や「人脈・ネットワーク構築のスキル」が特に求められる傾向にありる。

以上の点を踏まえると、フリーランス人材には多様なスキルや専門知識が求められていることがわかります。ニーズは業種や企業規模によって異なるため、フリーランスとしてのキャリアを築く上で、自身の立ち位置をよく検討し、何が必要であるか意識することが重要となるだろう。

株式会社日本デザイン  
URL:https://japan-design.jp/  
2023/09/11

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