ギグエコノミー(単発・短期の仕事を請け負う働き方)で暮らしていると、予算を立てるのは大変です。
しかし、不規則な収入で働く人にとって、予算は何より大切。たとえ、その日暮らしの生活をしていなくても、入って来る給料の見込みがないと、予算を立ててその範囲で暮らすのは難しいです。
では、収入が不安定ななかで、完璧な予算を立てるにはどうしたらいいのでしょうか? 今回は、月ごとに収入が異なる場合に予算を立てる5つのステップをご紹介します。
1. 平均収入・支出を割り出す
予算作成の最初のステップは、予算を立てる際に使う数字を見積ること。
銀行通帳を調べ、6カ月分の収入と支出を計算しましょう。そして合計を6で割ると、1カ月の平均的な収入と支出を割り出すことができます。
ただし、この平均的な数字は、安定した収入源がある人には有効ですが、収入の変動に合わせて予算を調整していく必要がある人は、次のことを実行してください。
2. 必要最低限の予算を見積もる
平均的な収入と支出を把握したうえで、必要最低限の予算を考えましょう。
必要なものをまかなうには、いくら必要でしょうか? この数字は手堅く見積もることが大切です。そうしておけば、月収が平均収入よりはるかに少ない月でも、必要な支払いができます。
また、収入が少ない時期を乗り切るために必要な貯蓄額がわかります。
3. 収入の何%を貯金するか決める
毎月の収入が不安定だと、毎月の貯蓄額を固定した金額で決めても無意味です。
むしろ、収入の何%を貯蓄に回せるか決めましょう。
そうすれば、収入に比例して貯蓄額も変動します。
4. 自分の給料を設定する
フリーランスは給料の額を決める会社が存在しないので、自分で決めましょう。
最低額は毎月の平均的な出費額です。そこから先は自分と交渉して決めて下さい。
疑似給与は、ゼロサム予算を試したいとき便利です。この場合は、毎月の収入と支出をぴったり一致させる(残金をゼロにする)ことが目標になります。
ここで重要なのは、貯蓄を支出として扱うことです。
たとえば、毎月の出費(家賃、食料品、ガソリン代など)が平均して3000ドルで、給料も3000ドルだとします。ゼロサム予算で運用するには、支出をカバーするために常に3000ドルを確保できるような措置を取ることになります。
つまり、3000ドル以上稼いだ月は、余剰分を貯金に回し、収入が3000ドルを下回る月には、貯金を引き出して給料が3000ドルになるようにします。
5. 緊急時の資金を優先的に確保する
緊急時の資金をつくることの重要性については過去記事でご紹介しました。
一般的には、3〜6カ月分の生活費を貯めることが、緊急時の資金の目安とされています。しかし、収入源が不規則な場合、このルールはさらに重要になる傾向があります。もし6カ月分の生活費が貯まっても、貯金をやめてはいけません。
収入が不安定な人にとって、緊急時の資金はなくてはならない安心材料です。いつ低収入の時期が長引くか、収入源がまったくなくなるかわかりません。万が一の時のために、必要な資金を十分に確保しておくことが大切です。
収入が変動するなかで予算を組むのは大変なことです。複数の戦略を試しながら、自分に合う方法を見つけてください。