フリーランス新法、議論停滞 今国会での成立断念の可能性も

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橋本拓樹
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 政府が臨時国会へ提出予定の「フリーランス新法」が暗礁に乗り上げている。自民党内の議論で、多様な働き方があるフリーランスをまとめて保護することを疑問視する声などが相次ぎ、手続きが止まっている。岸田文雄首相の肝いりで、官邸が主導して法案作りを進めたことに対する反発もあるようだ。

 法案は昨秋、岸田氏が「フリーランスの方々が安心して働ける環境を整備するため、新法を制定する」と表明し動き出した。フリーランスは発注者に対して立場が弱いため、不利な契約を結ばされたり、契約がきちんと履行されなかったりすることが多い。フリーランスの取引をめぐる制度を整えることが法制化の狙いだ。

 今年9月には法案の骨子を公表し、市民からの意見を募った。10月上旬には政府の「新しい資本主義実現会議」で、首相が「法案を今国会に提出する」と宣言。直後に自民党の政務調査会で議論が始まった。

 政府内では当初、10月前半には自民党内で法案の審査を済ませて、同月後半には閣議決定と国会への提出を見込んでいた。ただ、3週間ほど経った現在も、法案の具体的な内容を審査する段階にも至らないまま議論は止まっている。

 「なぜ法制化しなければいけ…

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